特定化学物質障害予防規則等が改正され、改正政省令・告示は、平成20年3月1日から施行・適用となりました。

  今回の改正で、ホルムアルデヒドが特定化学物質の第3類物質から特定第2類物質へ変更されました。

 

  【対象となる作業と含有率】

   ■ ホルムアルデヒドを製造し、又は取り扱う作業全般

   ■ 重量の1%を超えて含有する製剤その他の物

 

  ホルムアルデヒドを製造し、又は取り扱う作業全般について、ホルムアルデヒドのガスの発散による労働者のばく露を防止するため、

  次のような措置を講じなければなりません。

 

  1)ホルムアルデヒドの製造工程(特化則第4条)

    ① 製造設備を密閉式の構造とすること。

    ② 労働者に製造するホルムアルデヒドを取り扱わせるときは、隔離室での遠隔操作によること。

    ③ 計量作業、容器に入れる作業、袋詰めの作業で、①及び②の措置が著しく困難であるときは、ホルムアルデヒドが作業中の労働者の体に

       直接接触しない方法により行い、かつ、当該作業所に囲い式フードの局所排気装置又はプッシュプル型換気装置を設けること。

 

  2)製造工程以外のホルムアルデヒドのガスが発散する屋内作業場(特化則第5条)

    ① 発散源を密閉する設備、局所排気装置又はプッシュプル型換気装置を設けること。

    ② ①の措置がいじるしく困難なとき、又は臨時の作業を行うときは、全体換気装置を設ける等労働者の健康障害を予防するため必要な措置を講ずること。

 

  3)局所排気装置及びプッシュプル型換気装置の要件、点検、届出等

    ① 構造、性能等について一定の要件を満たす必要があること。(特化則第7条及び第8条)

    ② 定期自主検査、点検を行うこと。(特化則第30、32、33、34の2、35条)

    ③ 設置計画の届出(安衛則第86条、第88条及び別表第7)

       設置・移転・変更しようとする日の30日以上前に届出が必要。

 

    ■ ホルムアルデヒドを製造し、又は取り扱う屋内作業場については、6月以内ごとに1回、定期に、

      作業環境測定士(国家資格)による作業環境測定を行わなければなりません。

    ■ その結果について一定の方法で評価を行い、評価結果に応じて適切な改善を行う必要があります。

    ■ 管理濃度は0.1ppmです。

 

  ホルムアルデヒドを製造し、又は取り扱う設備で移動式以外のもの(特化則で「特定化学設備」という)からの漏えい事故等による労働者の健康障害を予防するため、

  次の措置を講じなければなりません。

 

  1)漏えいの防止措置等

    ① 腐食防止措置(特化則第13条)

    ② 接合部の漏えい防止措置(特化則第14条)

    ③ バルブ等の開閉方向の表示等(特化則第15条)

    ④ バルブ等の材質等(特化則第16条)

    ⑤ 送給原材料の表示(特化則第17条)

    ⑥ 作業規定(特化則第20条)

    ⑦ 設備の改善等の作業時の措置(特化則第22条及び第22条の2)

    ⑧ 適切な容器の使用等(特化則第25条)

 

  2)漏えい時など異常時・緊急時のための措置等

    ① 2以上の出入り口(特化則18条)

    ② 計測装置の設置(特化則18条の2)

    ③ 警報設備等(特化則19条)

    ④ 緊急遮断装置の設置等(特化則19条の2)

    ⑤ 予備動力源等(特化則19条の3)

    ⑥ 不浸透性の床(特化則21条)

    ⑦ 漏えい時の退避等(特化則23条)

    ⑧ 救護組織、訓練等(特化則26条)

 

  3)点検、労働基準監督署への届出等

    ① 特定化学設備の定期自主検査及び点検(特化則31、32、34、34の2、35条)

    ② 特定化学設備の設置等の計画の届出(安衛則第86条、第88条及び別表第7)

 

  ホルムアルデヒドを製造し、又は取り扱う作業(試験研究のため取り扱う作業を除く。)については、「特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習」を

  終了した者のうちから、特定化学物質作業主任者を選任し、次の事項を行わせなければなりません。(特化則第27条及び第28条)

 

    ① 作業に従事する労働者がホルムアルデヒドに汚染され、又は吸引しないように、作業の方法を決定し、労働者を指揮すること。

    ② 局所排気装置、プッシュプル型換気装置その他労働者が健康障害を受けることを呼ぼうするための装置を1月を超えない期間ごとに点検すること。

    ③ 保護具の使用状況を監視すること。

 

  ホルムアルデヒドのガスが発散する場所における業務に常時従事する労働者を対象として、当該業務への配置替えの際及びその後6月以内ごとに1回、

  定期に健康診断を行わなければなりません。

  ※この健康診断の項目、結果の記録、事後措置等については、常時使用する労働者に義務づけられている1年以内ごとに1回行う一般健康診断の場合と同様です。

 

   ● 保護具(特化則第43条~第45条)

      ホルムアルデヒドに有効な呼吸用保護具、保護衣、保護手袋を備えること。

 

   ▲ 関係者以外の者の立ち入り禁止(特化則第24条)

 

   ○ 作業の記録の保存(特化則第38条の4)

      作業の記録を30年間保存すること。

   ○ 休憩室、洗浄設備の設置(特化則第37条及び第38条)

   ○ 喫煙、飲食の禁止(特化則第38条の2)

   ○ 取り扱い上の注意事項等の掲示(特化則第38条の3)

 

   (●:従前より、▲:一部新規、○:新規)

 

 

  ※厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「ホルムアルデヒド、1,3-ブタジエン及び硫酸ジエチルに係る健康障害防止対策について」より